最近、よくBBQをする。確かに、交流の場、リフレッシュの場等に適した機会であることは認める。
一回当たりの費用が異常に高いわけでもないし、準備・撤収・片付けが極端にしんどいわけでもないし。
手軽さで言えば、アウトドアの中でも最たる例ではなかろうか。
だからこそ、『いつも通り』のノリで、『なんとなく』やっていると、確実にマンネリ化するし、意外と間が持たないことも多い。
最初はキャッキャとしつつも、だんだんテンションが下がり、最後は立ち上る煙をただ眺めるだけ・・なんて状況はいかがなものか。
だから今日は、なるだけ『間が持つ』ようにBBQを工夫する術を考えたい。
ただ、僕の主観が多分になるので、参考にならないところはどんどん読み飛ばしていただいて構わない。
では始めよう。
理想は、『小出しでネタを投下し続ける』こと。
僕の理想形は、『よつばと!』と言う漫画のそれだ。
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そこでのキャンプの様子が、漫画だからってのもあるけど、超楽しそうなのだ。
無論、後先を考えない学生がするような、フェス感のあるものでは全くない。
ファミリーキャンプという王道を外さず、でも飽きさせず・・というコンセプトにおいては、やはり上記の漫画のそれが、僕の理想形である。
それを踏まえると、僕が考える『間が持つBBQ』のコツは、以下の3点にまとまる。
① 最低限+αのグッズを持っておく。
② 米を炊かない。
③ ネタ具材を用意する。
要するに、一貫して『小出しでネタを投下し続ける』ことが大事なのだ。
「なにそれ?」
↓
「これはね・・」
↓
「へー」
というやり取りをたまに混ぜるだけで、たまに来る沈黙もかなり減らせる。精神にも優しい。
では、それぞれの具体例を、以下で述べていく。
①最低限+αのグッズを持っておく。
グリルはレンタルでも別に良いが、定期的にBBQを開く予定ならば、自前のそれを買ってしまおう。
しかし、あのドラム缶を縦に切り裂いたような形状のものは、ある意味テンプレ。悪くはないが、真新しさが微妙だ。
僕のイチオシは、ユニフレームという企業の、ファイアグリルである。
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まず、デザインがなんか違うのが大きい。口で説明しづらいが、組み立て方も変わっている。(かといって、難解でもない)
これだけでも反応は悪くないが、僕はチャコスタもついでに使用する。
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炭に火をつけるためのグッズなのだが、まだまだ認知度はそうでもないらしく、「なにそれ?」とよく聞かれる。
そこで反応次第では、『煙突効果』がどうとか語れば良いのではなかろうか。僕は理科的な話が苦手だから、一切しないのだけれど。
あとは、2000円くらいするトングやアルミホイルを用意するなど、『ただのBBQじゃない!』感を少し意識するのもコツ。
ここは、スポーツショップやアマゾンなどを参考に、直感で『オモロい!』と思ったグッズを買えば良い。
無論、無駄に金を使わないようには気を付けるべし。
② 米を炊かない。
BBQで肉を焼きながら、ご飯を食べたくなる気持ちは分かる。
しかし、いざ焼いてみると、案外米は欲しないものだ。かつて、『俺だけか?』と疑問に思って、実験をしてみたこともある。
20人弱でBBQをしたときに、差し入れとしておにぎりを20個買って持っていってみたのだ。
すると、1時間で5個しか消費されなかった。米を意外と欲しないのは、皆同じなのかもしれない。
原因は色々あれど、多分・・
・肉を焼いて食べるだけで手いっぱい
・酒があれば米が不要
・米の皿を置くスペースが無い
のどれか(或いは全て)であると僕は推測している。
結局のところBBQで気を利かせて、飯ごうでの炊飯をしたところで、喜びはあまり労力に比例しないものだ。
僕は結構ドライな人間なので、炊飯器で炊くよりちょっと劣る米を、わざわざ時間かけて飯ごうで作るなんてアホくさいと感じている。
どうしても米を食いたければ、コンビニで塩むすびを買っていけば良い。
どうしても飯盒炊爨したければ、昼飯か朝飯にカレーを作るなど、BBQとは独立させるべきだ。
飲食店での焼肉と、BBQはやはり違う。そこは含んでおく方がベターである。
③ ネタ具材を用意する。
鉄板のネタ。こだわり。そこは否定しないので、当事者でキャイキャイ言いながら買ってくれれば良い。
ただ、『誰やこれ買ったの~』『でも美味いやんけ~』というやり取りができそうな具材は、用意しておくと何かと役立つ。
例えば、欠かせない肉。
カルビ、ハラミは確実に外れ無し。(僕は脂っこいカルビが、成人してからだんだん苦手になってはいるが)
後は、ワイルドな下味の付いたデカい豚肉もオススメだ。買うところを選べば、相当安い。
また、序盤の着火剤としても効果が高い豚トロも良い。同様に、ホルモンも、炭の火力を爆発的に高めてくれるという力がある。
もちろん、豚トロもホルモンも、もれなく美味い!のが有り難い。
予算が許すなら、牛タンもすごく美味しい。中盤~後半にかけての胃が膨れるあたりでも美味いのが素敵だ。
あと、僕のお気に入りとして、よくセセリを用意する。
ただその他鶏肉は、火の通りがイマイチなので、あまり用意はしない。引き起こす食中毒がまぁまぁエグいのもあるので、鶏肉の扱いには注意しよう。
変わり種としては、ヤゲン軟骨を推す。居酒屋のツマミみたいなコリコリ感は、ビールにたまらなく合う。
後は、滅多にないのだが、ヤギとかシカとかカモとかイノシシの肉を焼くのも面白い。(シカは食ったことないのだが、美味いと聞くし)
肉全体についての注意事項は、買い過ぎないことに尽きる。(一般的な成人男性一人当たり、肉は2~300gで十分だ。)
一人1㎏食えるって!とトチ狂った人がたまにいるが、そこを止めることも忘れずに。
魚介については、まず貝が面白い。
ハマグリ、カキ、ホタテといった2枚貝は、火を通すと殻が開く。
そこに醤油だのバターだのを垂らして一煮立ちさせれば、簡単に絶品の出来上がり!である。
友人にオススメされ、最近ハマグリを焼いて食ったのだが、これは今後も買って焼くと誓うくらい美味かった!
そして魚であれば、僕はサバを推す。しかも、みりん等に漬け込んだ干物を特に。
あれは正直滅茶苦茶美味いのだが、干物というただそれだけで認知度が低いように感じる。
値段も極端に高いわけじゃなし、アクセントとしてぜひ焼いてみてほしい。
その他過去に評判が良かったものは、ししゃもや有頭エビなどがある。参加者のアレルギーに留意した上で、焼いてみよう。
あとは、細々としたものの紹介となる。
これまた別の友人紹介だが、BBQにおけるホイル焼きは、店に出しても良いくらいに美味い。
エリンギをスライスして(或いは割けるチーズみたく手でさく)それをホイルで包み、バターと醤油を適量垂らして隅で蒸し焼き。
クツクツいってきた辺りが食べごろで、多分ワインと合わせたらたまらない、そんな味がする。
お好みでスライスしたニンニクを入れるのもあり。実際、美味かった。
さて。そのニンニクだが、おいにーを気にしない会であれば、皮を剥いて串焼きにしても美味い。
きちんと火が通っていれば、蒸かした芋に似た食感になり、また違った美味しさがある。
・・ということで、実は自分のBBQにおいては、滅多なことでは野菜を焼かない。
ピーマンはそんなに好きではないし、カボチャは綺麗に焼ける率が低い。
玉ねぎやキャベツは、調理がメンドクサイ。
この辺については、会にベジタリアンか女子がいるときに、改めて考えれば良いと思う。
終わりに。
コツを再掲する。
① 最低限+αのグッズを持っておく。
② 米を炊かない。
③ ネタ具材を用意する。
①と③については、ただの僕自身の価値観であり、説明しても同意を得ないことも多い。
夜になったら4000円くらいのヘッドライトを出してみるとか。
ガスコンロと直結する折り畳みのコンロを使ってみるとか。
『美味そうだから』という理由だけで、個性が過ぎるネタを焼いてみるとか。
誰かを笑わせながら、「何それ~」と言わせたら勝ちなのだ。僕はそう思う。
これから梅雨を挟むものの、BBQの需要は高まってくる。奮発して、40000円のグリルだの、30000円のタープだのを買う人もいるだろう。
しかし、「誰かに褒めてもらいたい」というのが動機なら、僕は買うべきでは絶対にないと思う。
他者が褒めているのは、『アナタ』ではなく、『高い道具』か『高い道具に金を出したアナタ』であるからだ。
グッズに金ではなく、行程にアイデアを注ぐ方が健全だ。僕はそう思う。
ちなみに、僕が持っているBBQグッズの値段全てを”全て”足しても、20000円いけば良い方だ。尚、これで4年くらい遊んでいる。
見栄より知恵。
なんかカッコいい締めとなったが、これを提言して終わりとする。