ふと気づいたが、釣り仲間からあまり尋ねられないことがある。それは、『この魚ってどう食べたら美味しいのか』ということである。
釣りを趣味にする友達は、もれなく食べるところまでセットとしている。しかしながら、レシピは大抵唐揚げ・刺身・煮つけのどれかに落ち着く。
無論これらの調理法でも美味しいのだが・・・。調理法の知識が少ないと、とても勿体ないなぁと僕は感じるわけで。
そこで今日は、色々な可能性を伝えるというのを目的に、個人的なお気に入り調理法を列挙しようと思う。
炙り
こちらは、先日スーパーで買ってきたアジを、自分で刺身にしたものである。
分かりづらいのだが、写真内右2つが炙りである。
表面をバーナーで軽く炙るだけで、ここまで美味さが増すのかと、感動するくらいだ。
調理法は至ってシンプル。刺身にしたものを、バーナーで数秒程度炙るだけ。これで香ばしさが大きくプラスされ、魚特有の生臭さが軽減される。
バーナーそのものも、炙りに特化した仕様でも2000円程度だ。また、ガスはコンビニで買える。
余談だが、脂が多い魚程、炙りが美味しい。アジ、サバ、ブリなどはもれなく美味しかった。
しかし、脂身が少ない魚種(例えばシロギスやタイなど)は、炙ることでややパサつくこともあるので、魚種によりけりであるとも言える。
なんちゃって塩焼き
クックパッドで面白いレシピを見つけた。
グリルが無くても塩焼きチックなものが作れるというそれだ。正直、確かに雰囲気は塩焼きっぽい。
乱暴に言えば、塩を振った魚をアルミで二重にくるみ、1㎝程度の水を張ったフライパンで20分、中火で蒸すというもの。
水が早々に無くならないよう、蓋をするのをお忘れなく。
最終的にアルミを開けて水分を飛ばし、表面をパリッとさせれば、塩焼きっぽくなるというワケだ。
案外、釣魚のレシピに塩焼きを加える人は少ない。独り暮らしの賃貸であればなおさらだ。
シンプルイズベストとはよく言ったもので、素朴な塩焼きもまた、とても美味しく食べられる。
表面の焦げが足りなければ、それこそ先述のバーナーで足せば良い。
実際この調理法でサンマとアユを最近塩焼きにしたが、グリルに負けず劣らずの美味であった。
諦めていたカマの塩焼きも、いずれこれでやってみたいと考えている。
ムニエル
魚に小麦粉をまぶし、バターをしいたフライパンで炒める。これだけ。
しかし、この簡単な工夫で、白身魚の美味さがグッと引き立つ。強くそう思う。
大抵はシタビラメやサケを材料とするものだが、それ以外の魚もちゃんと美味しい。
昔、広島県の阿多田島でベラを爆釣したことがある。26㎝のそれを筆頭に、20匹以上釣ったのをハッキリ覚えている。
※これの右上のが、僕が言うベラ。(実際釣ったのはまた別)
当然、帰ってから調理法には難儀した。ベラは何にして食べたら美味しいんだ?
そこで閃いたのが、『ムニエル』であった。そしてその読みは的中した。
『ベラってこんなにも美味かったのか!』そう感じられる美味しさ。クセも無く、淡泊な白身がバターとの相性抜群。
正直たまに思い出して、スーパーでベラを探してみることもある。マイナーな魚ゆえ、店頭に並ぶことはあまりないのだが・・・。
ここからは私見だが、多分カサゴやメバルといったロックフィッシュも、ムニエルにすると美味い。
身体がずんぐりしているため切り身にしておく必要はあるが、その手間をかけてもお釣りがくる美味しさではなかろうか。
終わりに。
ここに挙げたのはあくまでも一例。
釣魚の料理法をまとめた本はときたま読み返すし、たまに海外の魚レシピを調べたりもする。
特に最近は、異国の料理に興味がある。
これでもか!とハーブを混ぜたり、アボカドを敢えてカルパッチョにしたり・・。
実際に作ってみて美味いそれがあったら、今後もここでシェアしていく所存だ。
梅雨時で釣りに全く出られていないため、今日も今日でこういう記事になってしまったが・・・。
お役に立てれば嬉しい。
魚の美味さを引き出す方法は、意外と奥深いのである。