スーパーに行くと、必ず鮮魚コーナーに立ち寄る。
珍しい魚は並んでいないか、逆に美味しい魚が特売になっていないか、そういうのをチェックするためだ。
しかし仕事柄、どうしても店に行けるのが深夜になってしまうため、毎回バリエーションはいささか寂しい。
なので、毎度、珍しい魚種に出会えるとそれだけで嬉しいと感じるようになった。前回のボラも、このパターンである。
さて。
昨日もふらりとスーパーに立ち寄り、いつも通りのコースで鮮魚コーナーに向かった。
トラウトサーモンや瀬付きアジなど、好きな魚が並んでいたが、見慣れない魚もその日は見つけることが出来た。
驚いたのは、その大きさだ。何というか、釣り情報誌に載せても恥ずかしくないくらいの巨大さだった。
値段も良心的だったため、僕は早速それを購入して帰路についた。以下、その感想である。
高級魚とか、美味とか語られるものの。
それは、コチである。多分、マゴチと呼ばれる種類だと思われる。
この状態で売られていた。大きさをわかりやすく示す指標を置き忘れたが、25㎝のフライパンから少し溢れるサイズである。
身の付き方も相当良く、食べ応えがありそうだというのがこの時点での感想だ。
実際持ってみると、ずしりと重たかった。尚、調理法は、以前紹介した方法での塩焼きにすることにした。
ちなみに、コチはこんなツラをしている。
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/bd/MaKC.jpg/240px-MaKC.jpg
サイズは60㎝を超えたりもする魚食魚であり、ジグなどへのアタックもある。
また、ヒラメ狙いの泳がせへのアタックも多い。
正直見た目としてはなかなかにインパクトがある。でも、それが味と関係あるかはどうだろう。
そもそも、見た目と言う指標は、抽象的過ぎる基準だと思っている。数値化できないものは、基本僕はあんまりアテにしない。
話が反れたが、コチに関して、見た目の良し悪しと味は比例するのかどうか。皆さんはどう思われるだろうか。
調理後。
焼き上げるとこんな感じ。皮はやや分厚かったが、それを除けるとぎっしりとした身が詰まっていた。
この時点では、何に似てるとも言いづらかった。筋肉質な白身は、独特な質感と弾力を持っている。
身離れがやや悪いため、結構箸でほじくることになるが、その味はと言うと・・・。
淡泊な白身に、こってりとした脂が乗っており、なるほど高級魚として扱われるのも頷ける。そんな味であった。
身はやや繊維質で、マグロ程ではないが、似たような歯触りを覚えた。
言い忘れたが、あのサイズと量で、320円だった。成人男性1人程度であれば、少なくとも腹八分までは満たされるボリュームだ。
これは色々な調理法を試してみたい。そう感じた。
例えば、切り身を更にスライスしての天ぷらとか、何なら刺身とか。煮付けにしても美味そうだ。
コチを食いながら、僕はそんなことを考えた。今後も見つけたら、積極的に買ってみよう。
そして残りは88品目。釣りに行けない分、こちらで挽回する所存だ。
結論は、見た目がアレでも、味には一切影響しない。少なくとも、コチに関しては。
是非皆様も、見た目で敬遠するような魚がいても、一度食べてみるということをしてみてほしい。
人間は中身だと言われる。それは魚でも同じ。
良く分からない先入観なんて捨てた方が確実に楽しい。僕はそう思うのだろうが、如何だろうか。