投げ釣りとは、やや重めのオモリを使用し、仕掛けを遠くに投げることで、幅広い範囲の海底の魚を狙う釣法のことである。だから何だっちゅう話ですが・・・。
一般的には、カレイやシロギス、アナゴといった海底に住む魚を狙うときに、この釣り方を用いるが、アジを砂浜から釣るために使う人もいる。
ちなみに僕は、この投げ釣りが全釣法の中で一番好きだ。
理由は、手の届かない距離の、人が潜れない深さの海底に潜む大物を狙えるということにロマンを感じているから。
今回は、そんな投げ釣りを、カレイやシロギスの実績がないところでやってみたら何が釣れるのか?というお話である。
というわけで、話は去年の8月頃に遡る。僕は山陰地方のとある防波堤にやってきていた。
この防波堤は、普段はアオリイカ狙いの人やクロダイ狙いの人は数多くいるものの、投げ釣りをする人はほぼ居ない、そんなところである。
こういうところが意外と穴場になっていたりするのかな?と思い、今回はゴカイを餌に挑戦してみた。
ちなみにゴカイとはこんなやつ↓
使った仕掛けは以下の通り。
竿 キャスティズム(ダイワ)
リール アクティブキャスト(シマノ)
ライン PE1号
オモリ ちょめリグ 30g
針 キス針 10号
以下、当日の流れ。
干潮だと釣りにくいと思ったので、満潮2時間前くらいに現地入り。
シロギスを釣るのと同じように、仕掛けを投入後はゆっくりとリールを巻き続ける方法をとってみた。(大体3秒で2回転のペース)
すると、1投目からアタリが連発。あれよあれよととある魚がポンポンと釣れる。
この日は餌を30gしか持ってきていなかった為、2時間くらいで餌が尽きて終了。
色々と予想外な展開であった。
さて、一体何が釣れたのかというと・・・
大量のメゴチである。
確かこのボウルの中には9匹ほどいたと思う。逃がした数も合わせると20匹くらい釣れたのではと思う。
しかし、ここであることに気付く。このメゴチ、やたら臭いのである。
カメムシの臭いに近い独特な臭いが部屋に充満する程である。
ここで僕は思った。「これはメゴチではなく、ヤリヌメリでは?」と。
ヤリヌメリとは、メゴチにそっくりな魚であるが、
- 独特な悪臭を放つ
- 食べると舌がヒリつくような感覚がある
という特徴があると図鑑で読んだことがある。もしこれが本当なら、絶対に口にしたくない。
色々とネットで調べてみると、ヤリヌメリかどうか判断するには、以下のポイントが要になるという。
- 背びれの形
- エラブタの形
- 独特な悪臭≒おっさんのオナラに近い
―割とアテになるものから眉唾物まで、様々だ。
しかし、参考となるはずの画像をよく見ても、背びれの形もエラブタの形もよくわからない。
独特な悪臭はするが、おっさんのオナラの臭いなどしないし、よくわからない。
いろいろ逡巡した結果、1切れ刺身にして食べてみることにした。
・・・美味しい。
シロギスのそれには劣るものの、普通に刺身として食べれる味だ。
よって僕はこれをヤリヌメリではなくメゴチだと判断し、晩ご飯のおかずにすることを決めた。
頭を落としてから小麦粉をまぶし、サラダ油で炒めたあとマヨネーズと絡めて食べたら、大変美味しかった。
但し皆様には、悪臭のするメゴチを釣り上げた場合は、持って帰らず海に帰す事をおすすめする。
これで残り98種類。頑張ろう。
まとめ
- あえてだれもやらない釣法を試すと、意外な魚が釣れることがある。
- メゴチには、そっくりだけど食べられないヤリヌメリという仲間がいる。
※2019年、同じ趣旨で別の釣り場に行ってきました。
pochihiko-inunosuke.hatenablog.com