色々な方のブログを拝読していると、なるほど色々な魚が釣れていることがわかる。
タチウオ。イカ。アジ。クロダイ。メイボ(ウマヅラハギかカワハギ)。どれもこれも、聞いていて心が躍る魚が多い。
が、言ったか言わずか、僕は天邪鬼な性格である。
多くの人が釣ったり紹介したりしている魚であればあるほど、不思議と興味が薄れていくのだ。
もっとも、地理的な関係で狙えない魚も多いのだけれども。
ということで今回はそっと裏の道を通ろうと思う。題して「淡水魚釣り場開拓ドライブ」である。
海水魚のポイントは数多の情報源で紹介されているのに、淡水魚のそれは極めて情報が少ない。こういったソースに頼れない以上、己で開拓するしかない。
あと、冬になると川魚は全く期待できないので、晩秋の今はある意味ラストチャンス。
新たな釣り場の開拓。その為に一体何リットルガソリンを燃やしただろうか。僕の努力の顛末をここに記す。
仕掛け購入。
決行前日、餌を買う為、僕は近くの釣具屋に行った。店内をうろちょろしていると、ルアーコーナーで面白そうな番組が流れていた。
番組名は失念したが、それは、「ナマズゲーム」というものだった。要はナマズをルアーで狙うのだが、その方法が面白い。
水面をゆらゆら泳ぐタイプのルアー(ポッパー?)を棒引きするだけで、ナマズが果敢にアタックしてくるのだ。
捕食と同時に水面が爆発するかのようなその迫力は、なかなかのもので、見てて結構引き込まれた。
ということで即決。適当に良さげなルアーを買って、ナマズにも挑戦することを決めた。
尚、後で知ったことだが、田んぼに水を引き込む時期が過ぎた今、川が渇水しがちなため、ナマズは非常に釣りにくくなるのだという。
そういえば釣具屋でみた番組、梅雨時期に釣りしてたなぁ。
ま、いっか。ちなみに、買ったのは↓のルアーである。
飛距離がすごくでる(ナイロン5号を巻いた5000円前後のスピニングリールで、40mくらい余裕で飛ぶ)し、アクションも結構派手なので、すぐ気に入った。
まずは貯水池を攻める。
朝5時に僕は家を出た。尚、餌は練り餌と、あとは家にあったバイオワーム、適当なソフトルアーをチョイス。仕掛けが総じてカオスだが、気にしたら始まらない。
とりあえず真っ暗な中新しいとこを開拓するのは怖いので、以前の記事でもお世話になった貯水池に行ってみた。
pochihiko-inunosuke.hatenablog.com
ボラが大量に跳ねているものの、ナマズの魚影は見えず。
とりあえず水草の縁を探ってみっか。で、一投目。思ったより飛ぶ。水草の縁を探るも、反応は無し。
そして二投目。やはり思ったより飛ぶ。そして水草に突っ込む。
参ったなぁと引っ張ると・・・。
バチッ
えっ
・・・・・・さようなら1600円。僅か二投の関係だった。・・・・いやいや、こんなんで捨ててたまるかっての。
幸い水深は浅く、たまたま長靴も車に積んでいた。そこで僕は、汚い貯水池にざぶざぶと入り、無事ルアーを回収。
結果場を荒らしてしまった為、そそくさと別ポイントへ移動するのであった。
山の上の野池。
過去の記事で紹介したやり方で、僕は野池を探すことにした。
pochihiko-inunosuke.hatenablog.com
すると、山の上にどうやらちらほらあるっぽい。ということでそこを目指すことに決めた。
10分後。無事に野池に到着。だが、すごく水が塩素臭い。よく見れば化学薬品のような、明らかにダメな何かが野池に流入している。
アメンボ以外の生体反応も無い。竿を出すまでもなく撤収を決めた。
その近辺の野池も全部そんな感じであった為、いっそ遠出してやろうか!と決意。
Googleマップをいじってると、車で20分走った先にでかめの池があることが判明。
よっしゃ、いっちょ行ってみるか!
死の池。
落石だらけで舗装も無く、草木生えまくりの荒れ果てた道。そこを10分くらい走った先に、その池はあった。
これがまぁ、超デカい!野球のグラウンドくらいあるんじゃね?
何かしらの魚が居るのも見える。よっしゃ、ここならナマズが居るかもだぜ!ついでにバスも居たら釣っちゃうもんね!僕は早速ルアーを投げた。
10分後。
一切アタリが来ない。チェイスも無い。魚かと思ったらよく見ると落ち葉とか謎の虫ばかりであった。
ここって魚、1匹も居ないのか?こんなデカいのに、不思議なものだ。こんなところで時間を潰すわけにはいかない。またしても僕は移動を決めた。
野池パラダイス・秋穂。
次なる目的地は、秋穂。
地図を見ての通り、野池パラダイスである。
どうやらなんちゃら公園の側にでかい野池があるそうな。とりあえずそこを目指すことに決めた。
近くの駐車場に停めて、そこからは野山を徒歩。顔に襲い掛かる蜘蛛の巣にイラつきながらも、着いてみれば立派な湖。
それくらいデカかった。マナー違反だが、バス用ルアーのパッケージのゴミも落ちていた。釣れるのは釣れるみたいだ。
天気は快晴。暑すぎず寒すぎず、まさに適温。気分よく釣りができそうだ。ということで早速キャスト。
刹那。
バツッ
あっ
・・・・今度こそさようなら、フッキングノイジー・・・・・
遥か彼方の水面に浮かぶルアーを数刻眺めた後、僕は踵を返した。やっと見つけた広大な野池も、滞在時間は数分で終わった。
失意の果てに現れた野池。
そんな出来事があり、すっかりやる気を無くした僕は、家に帰ろうと車を走らせた。
するとたまたまではあるが、なんか蓮の葉がいっぱい浮いた野池を見つけた。
見ると、巨コイやタナゴっぽい何かがうようよしている。こ、ここなら期待できる!
そう思った僕は、実は持ってきていた延べ竿片手に、野池へと繰り出した。ちなみに針は袖4号で、餌は練り餌である。
と、開始早々、非常に珍しいものを見つけた。
蜘蛛が何かを捕まえている。何か見覚えのない昆虫だなぁ。
ずっと見てると、邪魔だと思ったのか、蜘蛛がその昆虫を巣から落とした。
よくよくそれを観察してみると・・・。
あっ、これ、タイコウチだ!
ミズカマキリ、ゲンゴロウ、タガメなどと同じ水生昆虫で、環境破壊の影響もあり、近年姿を見たくなった生物の一種。
僕も実は見るのは初めてだ。ぬし釣りのゲームでは何十匹と捕まえて、釣具屋に売り払ってたけど。
なんかいいことがありそうだな!願わくばまだ登場していない魚を釣りたい!
・・・・神はそう何度も微笑まないらしい。
アタリすらないまま時は流れ・・・。僕の心はしれっと折れた。
なんかロクな釣り場を開拓できねぇなあ。
ちょっとヤケになった僕は、新規釣り場の開拓を諦め、馴染みのある釣り場を目指すことにした。ボウズを逃れる、ただその為だけに。
ということでまさかの続く。