結局、社員研修旅行での釣り計画は頓挫してしまった。体力と財力と時間と、組織内の力関係というアレです、はい。
ということでまたしても実釣記を書き損じたので、しばらくはこの『あらゆる水産物を賞味したい』シリーズの拡充に努めることに決めた。
今日は、1年半前にやってみて、結構成果のあったコレの第二弾もどきである。
pochihiko-inunosuke.hatenablog.com
ただそれだけだと記事が書けそうにないので、ついでにもう1品作ることに決めた。
海外のレストランで見つけたものの、結局頼めずに終わった料理。それを、自宅で作ってみるぜ!というチャレンジ物だ。
豪華?2本立てを1記事に集約!それでは、軽い気持ちでお楽しみいただければ幸いである。
では以下、続き。
『塩干コーナー』で得た着想。
今日は仕事前に、鮮魚が売りのスーパーへ繰り出した。
しかし・・。ラインナップがやや不発気味で、すでにブログへ登場しているか、バカ高いかのどちらか。
仕方ないので、塩干コーナーにまで足を運び、そこも注意深く見てみることにした。
すると目に留まったのは、充実した『干物や開き』たち。何か着想を得られればと、顎に指を当て考えこんでみた。
そして閃いた!『干物や開き』とは、魚から無駄な水分と臭みを取り去った、いわば旨味の結晶ではないか。
つまり、『美味いダシ』を用いる料理において、これに勝る材料はない!と僕は一人興奮した。
すると心当たりあるレシピが一つ閃く。それは、『鯛めし』だった。
しかしこれ、どう考えても、『鯛じゃなきゃ美味しくない』ワケではないだろう。だからこれを、『別の魚』で作ったら面白いのでは?
―そう思って手に取ったのがこちら。『瀬付きアジの開き』である。
瀬付きアジとは簡単に言えば、岩礁帯を主に回遊するタイプのアジのブランド名であり、中国地方の日本海側で漁獲量が多い。
その特徴は、普通に沖を回遊するそれと比べて、濃い脂のノリにある。それを干したのだから、美味くないワケが無いじゃないか。
ということで上記のレシピを参考に、炊飯器へ具材をポン。
尚、右上に浮いている白いのは、氷である。昔テレビで、米を炊く際に氷を入れると旨味UPという話を聞いて以来、実践している。
さてさて。後は炊飯スイッチを押して放置である。あぁ、楽しみだ。
だが、このまま放置していても時間がもったいない。ということで、もう1つの料理を同時進行で作り始めるのであった。
『石鍋烤魚』
石鍋烤魚 - 香港筲箕灣的為食魚石鍋烤魚專門店 | OpenRice 香港開飯喇
海外のお店で発見したときは、『いしなべごうもんざかな』と読んでいたが、正式名称は絶対に違うはず。
これを食いたかったが・・残念ながら辛いのが苦手な方ばかりで、僕のリクエストは通らずじまいであった。
心残りだ。ならば作ってやろうではないか。
―しかしこの料理のレシピ、ネットを色々探してみたがついぞ見つけることができなかった。
仕方ないので、見た目が近い中国の魚料理を探し、これでいいかと妥協することにした。
さて。具材として今回チョイスしたのはコレ。『トロカレイ』というもの。
ちなみに正式名称は『カラスガレイ』といい、1mを超す大型のカレイであるという。
後はこの切り身を、僕の念願の料理風に仕上げるだけだ。レシピを見て、手に入らなかった調味料は代替し、面倒な調理法は無視し・・
最終工程として諸々をフライパンに投下した辺りで気付いた。キッチンにめちゃくちゃ良い炊き込みご飯の香りが充満している。
見ると、あと10分で完成と、炊飯器のモニターが告げている。調理を続けながら、そちらが気になり、ちらちら見てしまう僕。
そして短いようで長い時間が経過した。炊飯器を喜びと共に開けてみると・・。
伝わりきらないだろうが、めちゃくちゃ美味そうに炊き上がっていた!香りもスバラシイ!テンションが上がる!
そして、石鍋烤魚(笑)の方も無事仕上がり、最終的に出来上がったのがコチラ(右)。割と遠からず、近からず、という印象である。
さあ、時は来た。思う存分、食べてやろうではないか。
実食。
まず、炊き込みご飯(あじ飯とでも呼ぼう)から実食。
これは・・とてつもなく美味!アジの旨味がしっかりダシに溶け出し、ご飯に染み込み、一口食べるごとに口中に良い香りが広がる。
夜遅かったのだが、茶わん2杯を大盛で食ってしまうくらい、ハマった。これは今後も作るだろうな。
一方、『石鍋烤魚(笑)』であるが、オリジナルを知らないので感想が言いづらい・・。
とりあえず、思ったほど辛すぎず、また『トロカレイ』の名の通り、しっかり脂が乗っていて美味かった!
ただ、豆板醤を買えず、キムチ鍋のもとで代替したので、どうにもキムチ鍋の汁という感じが否めなかった。(美味いけどね)
次はもっと材料にこだわり、『異国の味!』という風になるよう頑張ろうと思う。
―とはいえ、香草たっぷりとかだと嫌いな味になるだろうから、そこは慎重にしようっと。
さてさて。
こうして、僕は炊き込みご飯の先入観をぶっ壊し、また異国の料理もやり方次第で再現できると分かったワケで。
魚料理もまた、釣りと同じくらい奥深い世界が広がっていそうだ。
そういえば『トロカレイ』、つまり『カラスカレイ』はこのシリーズ初登場だ。ちゃっかり残りを68品目にできた。 結構ハイペースかも。
色々と実り多く、とても良い体験、とても良い夕食、であった。
完。