睡眠時間が7時間を切ると、起きた瞬間から『絶望』という言葉がよぎってしまう中元です。もっと寝たい。
ところで、リュウグウノツカイをご存じだろうか。尋ねといてなんだが、きっとそうだと思う。
テレビでたまに流れるレアな生き物紹介系の番組を観ていると、その姿を一度は見たことがあるのではなかろうか。
どう考えても高尚な御姿。滅多に見つからないとされる神秘性。でもたまに漂着しニュースになるというテンポの絶妙さ。全てが魅力的で、かつ謎だらけである。
今日はそんな謎とロマンだらけの『リュウグウノツカイ』について、個人的に面白いという情報に絞り、キュレーションしてみようと思う。
- 『リュウグウノツカイ』ってどんな魚?
- 『リュウグウノツカイ』の味とは?
- 極めて珍しい『リュウグウノツカイ』の姿。
- 『リュウグウノツカイ』の研究のnow。
- 『リュウグウノツカイ』を見たいというアナタへ。
- 終わりに。
『リュウグウノツカイ』ってどんな魚?
Hulton Archive/Hulton Archive/Getty Images
『リュウグウノツカイ』とは、そのまま『竜宮の使い』と書き表し、その神秘的な姿からそう命名されたという。(出典不明)
実際状態の良いそれを見ると、全身は銀白色に輝き、優美な背ビレも相まって、確かに神々しい造形をしていると思わされる。竜宮の使いとは言い得て妙だ!
水深200~1000mの深海に生息するのもあり、人前に姿を現すのは稀。大抵は死んだり弱ったりした個体が漂着し、地元のニュースを賑わせている。
そういう事情もあって、詳しい生態はほとんどが謎である。ちなみに、餌はオキアミやプランクトン類らしい。
現状コイツは『世界最大の硬骨魚類(ジンベエザメは軟骨魚類)』であり、最大11m、体重272㎏に達する個体の報告例もある・・・というが、そのソースは不明。
写真に残っているヤツだと、以下の2個体が最大クラスっぽい。
そして、日本近海でも報告例があり、たまーに漂着してくるのは、学名で『Regalecus glesne』と呼ばれる種(上記)である。
それとは別に、無茶苦茶情報が少なかったが、『Agrostichthys parkeri』という別種もいる。(標本も7体しかなく、南半球ばかりで見つかるらしい)
Esquema representativo de Agrostichthys parkeri (Modificado de Heemstra 1986) / Representative sketch of Agrostichthys parkeri (Modified from Heemstra 1986).
―という感じで、『神秘的であること』と、『大体何にも分かっていないこと』がお判りいただけたと思う。
こういった基本情報に当たることは、非常に情報がまとめられた記事を散見するので、そちらを参照する方が吉。
―ではここからは、単純に僕の興味が赴くままに調べたことを、つらつらウダウダと書いてみようと思う。
『リュウグウノツカイ』の味とは?
リュウグウノツカイについて調べていく中で、その『食味』についてのレポートをいくつか発見した。
それらによれば、結構綺麗に意見が分かれている。つまり、『美味い!』か『微妙・・』か、のどちらかなのだ。
どうやらほとんど筋肉が無く、食感もトロトロした感じという。
だがWikipedia内には、味を褒めちぎるようなコメントも書かれている。
「刺身で食べたらゼラチン質がプリプリして、甘みがいっぱい。まるでエビの刺身」という。
また、鍋で食べても、「身が甘くてツルッとした口触りで柔らかく、鍋一杯がアッという間になくなるほど好評だった」という。
―結局のところ、自分で食うしか本当のことを知る術はなさげである。それが叶う可能性は、恐らく滅茶苦茶に低いだろうけれど。
極めて珍しい『リュウグウノツカイ』の姿。
そんな激レアな『リュウグウノツカイ』だが、それに輪をかけて珍しい姿を収めた写真や動画が、いくつか残っている。
まず、『リュウグウノツカイ』の幼魚。
https://yakuumi.exblog.jp/18286441/
この可愛らしい姿から、あの怪物みたいなサイズにまで成長すると考えると、なんか生命の神秘を窺い知れる。
また、『リュウグウノツカイ』の泳ぎ方について。
動画の様子でもわかる通り、あまり俊敏に泳ぎ回るイメージはぶっちゃけ無い。
―しかし、かなりアグレッシブに泳ぐ様子もまた、動画に記録されているのだ。
本来は深海魚なので、こんな浅瀬で見せた動きは本来のそれとは違うと思うが、それでも珍しい姿に変わりはない。
Youtubeの普及ってやはり、偉大だなぁと、なんかそんなことを思った。
『リュウグウノツカイ』の研究のnow。
https://www.mentalfloss.com/article/56088/see-rare-video-giant-oarfish-swimming
冒頭で、『リュウグウノツカイ』は謎だらけ、みたいなことを書いた。それはぶっちゃけ事実なのだが、その研究は日進月歩で進んでいる。
そして時たま、ブレイクスルーも起きる。
沖縄美ら島財団総合研究センターで、『リュウグウノツカイ』の人工授精に成功したというそれには、ものすごくワクテカした。
しかも、そこから20匹の稚魚が誕生したというからますますビックリである!(残念ながら、すぐに死に絶えてしまったという)
https://www9.nhk.or.jp/nw9/digest/2019/02/0219.html
―ただそれ以外は、『リュウグウノツカイの漂着と、大地震が起きる起きないは、全く関係がないよ』というのに終始していた。
目撃情報そのものは増えているが、だからといってすぐ生態の解明や研究に通じるかは微妙だものな。
今度は飼育技術などの方にブレイクスルーを起こし、長期間リュウグウノツカイを観察できるシステムを作らないと、これ以上深い調査は難しいと思える。
もっとも、その技術革新が一番難しいのだが・・。是非ともクラウドファインディングでも何でも支援するので、詳しい人の声が上がるのを待ちたいところだ。
『リュウグウノツカイ』を見たいというアナタへ。
https://mainichi.jp/articles/20191027/ddl/k16/040/139000c
日本各地に、実はリュウグウノツカイの剥製を展示している水族館はいくつかある。
これを自分でまとめようとも思ったが、既にキュレーションしているサイトがあったので、この紹介に留めておく。
また、その生態調査に果敢に挑み、かなりの発見や超貴重な姿をおさめた、骨太のドキュメンタリーもある。
謎だらけのこの魚に出会いたい方は、どこかの浜辺に漂着するのを待つのも一手だが、それよりはこういった確実な方法を採用してはいかがだろうか。
終わりに。
ぶっちゃけ、前回の『エイ』と『サメ』の記事の、3倍は手間暇がかかってしまった。
pochihiko-inunosuke.hatenablog.com
英語の論文を読んでみたり、大昔の記事を参照したり、色んなサイトに載っていた情報を統合したり・・・。
すると、裏付けがあるものないもの玉石混交で、常識とされることでもキッチリ調べておく重要性を感じることができ、僕自身はものすごく有意義であった。
さて。大衆魚には興味が無い方でも、深海に潜むクリーチャーと呼ぶべきあいつらとなれば話は別と、よく聞く。
僕自身も深海には強い興味があり、正直宇宙にロケットを発射するより、深海にもっと潜水艦を・・なんて思ってしまう。
か~なり長くなってしまったが、皆様の知的好奇心を少しでも満たせていたら嬉しい。
では今日はこの辺で。
※別シリーズはコチラから↓
pochihiko-inunosuke.hatenablog.com
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