先日、おいしそうなタケノコを頂いた。
※写真を撮らないままに調理しちゃったので他のタケノコの写真で代用
調理法を調べると、『早く処理しなければアクが強くなる!』という脅しがどの記事にも書かれていたため、仕事終わりにそのまま慌てて挑戦した。
ヌカの代わりに米を、トウガラシの代わりに一味を使い、下処理を今朝終えたところである。そして今は冷蔵庫で保存している最中だ。
―何にして食おうかな。定番の煮物ももちろん良いし、いっそ唐揚げにしてみるのも面白そうだ。いやいや、西洋の料理とかもいいんじゃね?興奮する。
―そんなことを考えながらCOOKPADをブラウジングしていると、僕の中で閃くものがあった。
『あ、炊き込みご飯、美味そうだなぁ・・・』
『待てよ、タケノコはある種、春を感じる究極の食材だよな?』
『せっかくなら、春要素のあるものを全て詰め込んでみたいなぁ・・』
『よっしゃ、春の全てが入った、"究極"の炊き込みご飯を作ってやろう!!!!!』
―僕は出不精だが、行動が決まればそこからのアクションにためらいはない。急ぎ計画を練り、寝かせ、再確認し、実行した。
今日はそんな精神年齢の低いアラサーが挑んだ、"究極"の炊き込みご飯を目指すクエストの話である・・・。
ミッション1:春の恵みを求めて―
具材がタケノコだけとか、それは贅沢ではなくお笑いだ。だから他にも、春を感じる彩を用意するべきだろう。
そこで僕は、実に3年以上ぶりとなる『野草採集』に繰り出すことを決めた。
例えば、鉄板の『ツキシ』や『フキノトウ』を入手できれば、春の全てを詰め込んだ炊き込みご飯にまた一歩近づく。僕は鼻息荒く家を出た。
―し、か、し!
もはや少し暑くてしんどいくらいの春の陽気の中、僕は1時間近く歩き倒し・・・・。ついに収穫は得られなかった。
つくしはもれなくスギナに変わり、フキノトウは一本も見つけられず。これはあまりにも口惜しい。
仕方ない。後でスーパーで、春の野菜とか山菜を買おう。
さて。
気を取り直し、最近は控えていた『海釣り』を計画した。場所はいつもの、『西浦・小茅漁港』。
最近沈黙していた釣り情報が、ここ数日で再び賑やかになっている。スーパーでコノシロが並んでいるのもみたし、海の様子はいよいよ春になっていると信じたい。
―その詳細な結果は、この記事に任せよう。
pochihiko-inunosuke.hatenablog.com
端的に言えば、春を感じさせる魚は一匹も釣れなかった。一匹も、だ!心の底から熱いものが込み上げてくる。
―仕方ない。後でスーパーで、春の海の幸を買おう。
たけのこ以外の材料をそれに託し、僕は炊き込みご飯を作るべく、家に急ぐのであった。
ミッション2:春の恵みを詰め込んで―
ってことで帰宅。調達してきた材料は以下の通り。
マイタケの一部と、山菜盛り合せ。
きつねかれいの切り身。(カレイの旬は春らしいのでセフセフ。ホントはメバルを買う予定だった)
そして主役、たけのこ。
後はこれらを、レシピに従ってぽんぽんと炊飯器に放り込んでいくだけだ。
そして待つこと1時間ちょい。
飛びぬけて美味い香りが立ち込める。(香りだけなら、何故か秋を感じたが・・・)
さっさと茶碗によそい、頂きます。(正直、自分の手間暇があまりかかっていないので、テンションは下がってきている)
・・・
おお、これは上品に美味である!!
たけのこはしっかり柔らかく、ダシも染みて美味しいではないか。ほんのり苦みがあったが、そもそもその苦みこそ春の味、たけのこの醍醐味らしいので、セフセフ。
カレイのダシも出ており、また山菜がそれとなく彩を加えてくれて、色々な相乗効果により今まで食ってきた炊き込みご飯とは似て非なる絶品であった。
ただ、めちゃくちゃ炊いてしまったので、あと6食分が冷凍庫で凍っている。ま、それもそれで一興、か。
―ということで、シャワータイム中に閃いた、自分の中では会心のアイデアだったのだが・・・・。形にしていく段階で尻すぼみとなった。
とはいえ、なんか原点回帰の雰囲気と、それに新しい何かをプラスした形が見えたので、まだまだこのブログは続けられるだろうなという手ごたえは得られた。
美味しい炊き込みご飯も食えたし、収穫は多し。良き哉、良き哉。
コロナで外出そのものができなくなる前に、面白い体験ができた一日であった。
―完