今日も明日も元気に休日出勤の中元です。家にいてもすることねーし。あと、雨だし。
はい。ちょっと前に、西浦でエギングしたらきれいにボウズでしたというハナシをしたばかりであるが、それに関して少し物騒な情報を耳にしている。
それは、「タコを釣ったら罰金、しかも山口県全域で」というものだ。これは読者の方でもあるIさんから聞いた話の受け売りなのだが・・。
ただそれ以来、例えば「抜き打ちでクーラーを見られて、タコが入っていた知人が、1杯あたり10万円を課された」といったうわさを聞くことが増えた。
これはちょっと・・・僕自身の知識の肉付けも兼ねて、一旦きちんと調べてまとめておいた方がよさそうだ。
そんなわけで今日は、山口県における漁業権について、ざっとリサーチしたことを書いておく次第である。
山口県の海に関する規則は、今どうなっているのか?
山口のまだこ|山口県|全国のプライドフィッシュ|プライドフィッシュ
まずは皆さまが一番知りたいであろう情報から載せていこう。調べてみると、約70年ぶりに法が改正され、特に水産資源に関する保護と罰則が強化されていた。
令和2年12月1日に施行開始された、その中身を引用する。まずは、密漁すると、特に厳しく罰せられる水産物をご紹介。*1
―これらの資源を獲ったらマズいことは昔から承知していたので驚かないが、釣り人として知っておかねばマズいのは、その次のページにまとめられていた。
簡単にまとめると、「釣り人は遊漁者に該当するから、漁業権を持ってる人に許可を取らずこれらを勝手に釣ったり採ったりしたら、罰するからね」というものだ。
ここで、”その他”のところを見てみよう。ハッキリと”タコ”と書かれている。このことから、先の噂や情報は、紛れもない事実ということが確定したことになる、
―ところで、同じ枠に書かれているエムシとはなんなのか、全く聞き馴染みがない。一体、何の生物を指しているのだろう。
調べてみると、いわゆる「本虫」と呼ばれるあいつのことであった。例えば岩とかをガツガツ砕いてこいつを採集したら、ン十万円くらい課される可能性が高い。
さて。完全に話を放置していたが、こういった生物を採捕したら罰則が課される、【共同漁業権なるものが制定されているエリア】とは、一体どこなのか?
これもまた、先の資料に図で紹介されていた。県内のどっからどこまでがアウトなのか、驚くほど一目瞭然である。青いところがそうだ。
はい、これで立証!!
山口県全域、タコ釣っ(て持って帰っ)たらアウトです!!!!!
・・・・・ここまで見事に禁止されたら、ぐうの音も出ないですなー。まぁ、そこまでタコをどうしても釣りたいと、執着したこともないんだけれど。
ただ、エギングをしていると、マダコがヒットすることは結構ある。しかし、どんな良型でも、取り込んだら絶対にリリースしよう。改めてそう誓った。
尚、どうしても釣りたいなら、福岡とか広島に足を延ばしましょう。ただしどちらも、釣り禁止エリアとか禁漁期間があったりと保護されているので、下調べはお忘れなく。
これってどうなんQ&A。
ここからは、これらの資料を読んで、僕が気になったことを中心に、Q&Aぽくまとめてみる。結構一つ一つが大事な話だったので、お目通し願いたい。
Q1:タコは全部だめなの?
↑御覧の通り、タコなら全てダメである。西浦のマダコのみならず、宇部のテナガダコも、ぜんぶ、ぜーんぶ、である。*3
ただ、近海で目撃されたとウワサのあるヒョウモンダコ(猛毒)とかまでそうなのかは、ちょっとわからない。(釣具屋にポスターがあった)
わからないのだが、グレーゾーンに関しては基本的に罰されると考えて、慎重になった方が良いと思う。(そもそもヒョウモンダコは危険すぎるから触っちゃだめ)
Q2:「採捕」ってなに?
タコテンヤの基本的な釣り方を公開!今週末はタコを釣りに行こう | Fish Master [フィッシュ・マスター]
少し気になったのだが、「採捕すると罰される」という一文だ。例えばテナガダコは、アオイソメにも平気でヒットするのだが、それを釣り上げたら僕は罰されるのか?
もしそうなら、怖くて山口県で投げ釣りなんてできなくなる。イヤだなー、どうかなーと思っていたが、参考になりそうな先例?を発見した。
サケ・マスを採捕しようという行為そのものが禁止されていますので、サケ・マスを狙って採捕 した場合は、リリースしても犯罪となります。
ほうほう。”狙って”採捕したら怒られるけど、偶然ならば大丈夫、ということだろうか?ならばまだ、救いはある。
「たまたま釣れちゃったら、リリースすること」を徹底すれば、少なくともむやみやたらに処分されることは無さそうだと言える。
だからこそ、例えばタコテンヤを使っていたとか、クーラーに入れていたといった言い逃れができない行為をしたら詰みなので、それはしないようにした方がいいだろう。
Q3:なぜここまで厳しくなったのだろうか?
山口県のたこ類の漁獲量統計データと全国順位 - 47s.jp
最新のデータが無くてよくわからなかったが、2012年までの傾向を見ていると、山口県はガンガンとタコの漁獲量が減っていたことがよくわかる。これが一因だろうな。
実際、スーパーに行っても、タコがやたら高いとは思っていた。高いということは、需要に対し供給が追い付いていないということであり、この考えを裏付けする。
最初の方でも紹介したが、山口県は「プライドフィッシュ」と称して、まだこを全国に推している。推すからには、大事にするよねという、それだけなのかもしれない。
また、密漁はこっそり、反社会勢力の資金源にもなっているらしい。そういえばそういうドキュメンタリー、観たことあるな。
こういう色んな背景が積もり積もって、厳罰化に踏み切ったのだろうと、とりあえず僕自身、腹落ちはしている。
釣り人なら知らんとマズい、その他の保護情報。
ところで、調べていく内に、知っておかないと非常にマズそうな情報にいくつもぶち当たった。ここからはそれを、やや雑多にはなるが、列挙して紹介する。
気軽に川釣りをするのは怖い説。
川釣りもする僕なので、↑の話は結構血の気が引いた。アユとかウナギとかマスはわかるのだが、ハヤとかコイもアカンとは!!!
そして、調べても調べてもよくわからなかったのが、山口県における第5種共同漁業権の定義だ。この権利が扱う範疇は、例えば都道府県別でも揺れがある。
あの県は、「あぁ、ハヤとかフナなら好きにしていいよ」と言っていても、ところ変われば「許可証取れ!!」と厳しいところもある。
もちろんクソ汚いドブ川とかまで目くじらを立てる人はいないだろうが、こういうルールがある手前、権利を持つ側に責められれば確実に負けるという側面もある。
大っぴらな開けた川で釣りをするのは、ちょっと考えようと、改めて誓うこととなった瞬間だった。
あいつもこいつも、釣ったらダメ!
続いて紹介するのは、「サイズが一定のそれを下回ったものを採捕したら罰されるパターン」だ。驚いたのは、マダイにもその制限があることである。
というのも、防府市近海は、チャリコの生息がかなり多い。少し強めの引きがあったと思ったら、10㎝くらいのチャリコでしたというのはザラだ。
時には針を飲んでしまい、ならば持って帰って食いたいということもあるだろうが・・。それが見つかると、下手すればタコより重めに罰されるということなのだ。
また、ガザミがふよふよと表層を泳いでいるのも、例えば西浦でよく見かける。神様からの贈り物だと思って網で獲っちゃうと、実は天罰になるかもしれないので要注意。
終わりに。
ということで、漁業権にまつわるあれこれを、できる限りまとめてみた次第である。僕自身、この記事を何度か書き直しながら、復習を通じて理解を深めていこうと思う。
それくらいハイボリュームだし、そうでもしなければならないくらい、大事な情報が書かれているからだ。しかも何より怖いのは、今まで自分がそれに無知だったことだ。
楽しいフィッシングライフを満喫するためにも、「なんでそんなことで怒られんといかんのん!?」という目には意地でも遭いたくない。これこそ、お互いに、だ。
不勉強は、巡り巡って思わぬところで身を亡ぼす。皆様もご注意くだされ。
では今日はこの辺で。
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