僕は広島県出身である。大学進学までの18年をこの地で過ごしたので、故郷と言えばまさにココ。
その広島で馴染みがありまくるスポット『宮島』がピンチということで、給付金を突っ込んで支援したのがざっくり5月~6月のお話である。
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そしていよいよ。釣果情報がぽつぽつ出始めたので、友人・後輩をかき集め、ついにチケットの一枚を発動してきたのだ!!
それは、宮島一周クルーズ♡
・・って書いてあるけど、本当は同じ値段の『メバル遊漁船チャーター権』である。
ということで大した影響力は無いブログだけど、少しでも宮島支援ができればナァということで、この珍道中を記事にしてみるけぇよろしゅうたのむわい。
『これが若さだ』
前日はあらゆる手を使い、早上がりを決行できた。いやぁ、自己犠牲によるストックって溜めとくもんですなぁ。
色々逆算して、起床は3:45くらいがギリギリと判明。仕事から帰って30分以内に入眠すれば、6時間寝れる!!ただ、寝坊したら即終了である。
ま、こんときのやり方は簡単です。【参加者でグループLINEを作り、相互監視を行う!】時間になってもレス無きときは寝てると判断し鬼電ってことっすね。
実際、このセーフティーネットが機能し、事なきを得たという珍道中があるのだが・・・。今回は関係なさすぎるので割愛です☆
ってことで大体6:45の時点で全員が宮島口に集合完了し、僕も自分の車をフェリーに載せることができた。
ガコンという大きな音を立て、船が少しずつ岸から離れていく。
ーいよいよ、いよいよなんだ。チケットが届いてから5か月近く。待ち望んだ一日がついに始まる!!始まるんだ!!
多分誰も気づいてないと思うけど、僕の目は『ぴえん』もびっくりな目でキラキラと輝いていたはずだ。それくらい興奮していたのを、まだ色濃く覚えている。
さぁ、宮島へ出航だ☆
船内では、全員の簡単な紹介と事前レクチャーを済ませておく。また、酔い止めを飲んでいないヤツに、それを徹底させることも気を付けた。
言い出しっぺは僕だ。満足度を高めるための努力は絶対に惜しまない。そしてある程度のそれが済んだら、コンディションを見極めるべく、海の様子を観察した。
ベタ凪ってほどじゃないが、波は穏やか。風も強くないので、釣りやすさで言えば上々なのではなかろうか。
ーつまりワクワクしすぎてて落ち着きゼロという話なのだが、それでもこの日をどれだけ待ち望んだかが、少しうかがえるのではと思う。僕、精神年齢9歳なんだもん。
そしてちょっとすると、宮島に接岸するという旨のアナウンスが流れてきた。事前に宮島側の方へ電話連絡も済ませたので、送迎車はもう着いているだろう。
これからの流れを再度伝達し、僕らはフェリーを意気揚々と降りるのであった。
完全なる接待、そしてメバル釣り開始!
フェリーから車で降りて、駐車場へ向かう。とりあえず全員をそこへ集めて、使わない僕の車に荷物をぶち込んだ。いわば物置である。
どうやら彼らは道中で『これだろ』と一目でわかる送迎車を見つけていたそうで。さっさと釣りウェアに着替え、そこを目指すと・・。
『包ヶ浦』うんたらかんたらとラッピングされた、確かにわかりやすいマイクロバス(なのかな)がそこにあった。
そこで運転手さんに挨拶をし、一路包ヶ浦を目指す。管理センターで手続きをする間、本当にいたせりつくせりで、アツアツのコーヒーまでもご馳走になった!
ありがたい!全員でコーヒーに舌鼓を打ちながらふと窓の外を見ると、シカが子作りに励んでおり何か酸っぱいものがこみあげてきた。産まれるのは来年のいつだろう。
ーそんなことを思っていると、『準備ができました』と優しそうなお爺さんに呼ばれた。ということで、漁船が着いている桟橋まで送っていただき、そこから船を目指す。
釣り具も全レンタルという優しさであり、僕も自分のを持って行ったが、仕掛けは何度も使わせていただいた。超感謝!
そんなワケで、準備はポンポンと進み、桟橋到着から5分もしない内に出港となった。
メインターゲットは『メバル』である。ただ、最近はそこまで調子がよくないらしい。でも流石に、参加者を手ぶらで帰らせるわけにはいかない。
だから船上を僕は言ったり来たり。ウザがられること上等で、アドバイスを送り倒した。
『海底に仕掛けが降りたら、少し上げておろす。海底を叩くようにすれば、カサゴなんかもアタックしてくる!』
『イソメの刺し方は頭をチョン掛け!』『エビの付け方は尻尾の所をこう!』『シャクリが少し速すぎるかな』『タラシが長すぎるから、イソメは半分にして!』
とかとか。ちなみに仕掛けは、胴突きとかサビキとか、まぁ色々であった。餌は砂ゴカイ、モエビ。どちらかといえばモエビの方がヒットした気がする。
さて。数のばらつきはあるものの、参加者にアタリが次々と出た。ロックフィッシュとベラが中心の顔ぶれ。でも、これはこれで、もちろん嬉しい。
場所も時折移動しながら釣り続ける。
全体を通して爆釣とまではいかなかったが、『俺〇匹!』という数え方ではなく、『全員で〇匹!』を意識した、一体感のある団体だったのが印象的。
とりあえず全員安打と、そこそこの型・サイズのギザミとのファイトがあったのもあり、皆楽しそうだったは立案者として大変ほっとしている。
ーだが、メインイベントは釣りだけではない。聞けば、僕ら一行のために『刺し網』を前日から仕掛けており、それを納竿後に引き上げるのだという。
おいおい、どこまで僕たちをヨイショしてくれるんだよ?
もはやあまりの献身ぶりに、ちょっと困惑さえしてしまう。だが、絶対に面白いものが見られるに違いない!
一瞬桟橋に戻り釣り竿を降ろした後、僕らは再び少し沖に出て、刺し網なるものの回収に向かうのであった。
Q:刺し網って、何?
ちなみに、遊漁船担当の方と電話でやり取りしていた時点で、何度も【刺し網漁】というのは登場していた。ピンときてなかったため適当に話を合わせたけど・・・。
だから調べてみた。簡単に言えば、網をカーテンみたいに海中に広げ、泳いできた魚が網に『刺さる』から刺し網漁というらしい。
まぁ調べたからと言ってすぐ合点がいくわけではないのだが、その網を引き揚げる様子を見て、すぐ納得した。確かに、網に魚が刺さっている状態で上がってくるからだ!
そしてその顔触れが異様に豪華で、僕ら全員無邪気にはしゃいだ。 網を引き揚げるお爺さんもはしゃいでいたなぁ。
何せ50㎝超えのアナゴ、40cm級のアイナメを筆頭に、ホウボウ、ハネ、マダイ、カサゴ、マコガレイ、コノシロ、ウミタナゴ等々が続々と上がってきたからだ!!
もはや社会見学のレベルで、目の前に見たことの無い世界が繰り広げられている。学びが多すぎて頭が沸騰しそうだよお。
ーそうして刺し網を30分掛かりくらいで回収したのちは、船長がちょっと驚くようなことを僕らに言った。
『昼食にしましょう』
・・・えぇ?ランチまで付いているんすか!!
そんなワケで僕らは再び車に乗っけてもらい、お食事処を求め、宮島観光街を車でぶっ飛ばすのであった。
昼食から第2ラウンドへ! ~宮島といえばカキじゃろ!!~
ーしばらく車に揺られ、結構な山の上にある小さいお食事処に到着した。座敷が2席にテーブルも2つのこじんまりしたところで、歴史を感じる木造建築が味わい深い。
その場所の周りを見ればシカだらけで、晴れ着の方々が何か記念撮影をしていた。結婚?七五三?
そんな華やかな中を釣り帰りの場違いな集団が歩くのはシュールな光景だったが、何はともあれ腹ごしらえは大事ですよ、と。
腹ペコではあったが、ご飯までドスンと入れると観光街で何も食えないと思ったため、僕は『牡蠣うどん』を選んだ。
他にはアナゴ天丼や牡蠣丼、何故かオムライスなどが並ぶ。突き出しだったのか支援のサービスだったのか、アツアツのおでんも出していただき、終始舌鼓!
いやぁ、いい意味で想定外の、良き昼食でした。ホントにここまでしていただいて良いのでしょうか。
ーその後は宮島口の駐車場まで送っていただき、そこで管理センターの方々とはお別れとなった。
『ハマチの方は、ベイトが入り次第電話入れますんで』
と、船長は最後までコチラをフォローしてくれた。目から汗がでるじゃねーかチキショウ。
ーってことで、ここからは今日の成果の分配に入っていくことに。まず何より、アイナメのでかさと希少さが目を引く。
―昔は宮島近辺にアイナメなど大量に生息していたらしいのだが、イカダ漁が始まってから、その数が激減したらしい。
牡蠣の養殖や作業に伴い、夥しいヘドロが排出されたのが原因では、とのことであった。環境と経済の折り合いの難しさがよくわかる一例である。
ー僕は立案者という何かに甘え、アイナメを一本は確保した。何せデカいので、全部刺身で食ったら、贅沢というよりバカである。これは少し考えよう。
あれやこれやで意見を聞きながらえり分けて、作業は10分くらいで終了。釣りは食うまでが楽しみなのです。それが伝わればええですな。
ーこれをもって、グループの片方とは宮島で解散した。そして、僕を含む残ったもう片方のグループは何をしたか?
せっかく宮島に来たんですよ?観光しないでどうするの?
そんなワケで釣りは終わったけれども、第2ラウンド・『観光と食レポ編』に続くのです。
では後編もお楽しみに!
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