ルアーロッドの穂先がへし折れた。
不慮の事故というか、身から出た錆というか、とにかく僕のせいで折れたのだが。
このシーバスロッドは、ちょい投げからコイ釣り、はたまたライギョまで色々と頑張ってくれていたので、捨てるのはどうにも勿体ない。
何より、今現在面白いほどにお金がない。先日も竿とリールをいくつかオークションで売り払った後だしな。
と、いうことで。
Do It Yourself。
自分で直すことにした。
前にも言ったかもわからないが、僕は釣具屋で1年半くらいアルバイトをしていたことがある。数回しかないものの、持ち込みの釣竿を修理したこともある。
ということで、決して素人の思い付き修理法ではないことを先に言っておく。
さて、まずは必要なモノをご紹介。
・ライター
・紙やすり
・瞬間接着剤
・軍手(写ってないけど)
・ペンチ
の5つ。
軍手が無ければ、ペンチがもう1つあれば代用可。紙やすりが無ければ、最悪ハサミやカッターでも代用できるが、難易度がハネ上がる。
では、順番に作業をみていこう。
折れた穂先からガイドを外す
まず、穂先をペンチで持つ。
そして、その根元をライターで炙る。炙りすぎると黒焦げになるので注意。
目安としては3~5秒くらいである。
昔理科の授業で習ったかもしれないが、金属は熱すれば膨張するという性質がある。また、ガイドの中には、接着剤が付着している。
つまり、ガイドを炙ることによって、金属が膨張し接着剤が溶け、折れた穂先が取れやすくなる、というワケである。
次に、軍手をはめた状態(あるいはもう1つのペンチ)でガイドを持ち、逆の手で持ったペンチで穂先を引っ張り、外す。
と、こうなる。
なんか粉がすごいが、きっと仕様である。
折れた側を紙やすりで削る
穂先とガイドは一旦おいて、今度は穂先がついていた側で作業を行う。
紙やすりで、折れた辺りを磨く。ハサミやカッターで削っても良いが、削れ過ぎるリスクが高いのでかなり気を付けないとならない。
一度削れ過ぎたら、もう一度先端を切り落とすしか方法が無くなってしまう。
尚、磨く理由は2つ。
ここにさっきのガイドを取り付けるのだが、元々ガイドが入ってた先っぽよりわずかに直径が太いため、そのままでは入らないから。
もう1つは、表面の塗装を落とさないと、接着剤が弾かれて、上手いことくっつかないからである。
かなりわかりにくいが、ガイドの根元までしっかり入るくらい削らないと、すっぽ抜けのリスクが上がる。
接着剤を塗り、はめる
しっかり削ったら、いよいよガイドを取り付ける。
あくまで僕は、だが、接着剤はガイドの中ではなく、穂先に塗る。
ガイドの中に入れると、万が一作業がもたついちゃった場合、中で接着剤が固まって万事休すという状態になる為だ。
穂先に付けた状態でなら、固まってもやすりで削れば元通りである。
さて、しっかりと奥まで入れる為、ガイドをもう一度軽くライターで炙ったら。
ペンチを使って結構キツめに取り付ける。
この際、他のガイドと向きが同じになるように気を付けること。トップだけ他所を向いていたら、万事休すである。
しっかり取り付けたら、接着剤が固まるまで待つ。
2~3日すれば、いつも通り使っても問題ないハズである。
おわりに
この方法を知っておけば、基本的にどのタイプの竿でも応用は利く。
ただ、根元がボッキリ折れたとき、あるいはガイドを紛失したときなんかは、個人の力ではどうにもならないので、釣具屋に持ち込むことをオススメする。
あくまでも、穂先のみが折れて、かつパーツが手元にある際の、応急措置に近い手段ということで覚えていただければなと思う。
これからじわじわ釣りには難しい季節に入るし、何かオリジナルな釣り具でも考えてみようかな。
図画工作も立派な芸術だろうしな。
とりあえず、先に職を見つけねば。ということで明日僕は、履歴書を送る。