繁忙期を乗り越えて1週間ほど、ようやく体力が戻ってきたのを感じている。ベッドから起き上がれない時間も徐々に減っており、今はすこぶる健康だ。
だからそろそろ、新年初の釣行に繰り出したい。そう決心することができた。そしてせっかくなら、2024年は102種類の魚を釣ること以外の目標も欲しいなと、ふと思った。
だから決めた。
アバウトだが、2024年はもっと釣りが上手になりたい。自分の中でバラバラに散っている経験値と知識を一つにまとめていくような。そんな風にしたいと思った。
ここでヒントになるのは、去年末に読んだ【熟達論】という大著だ。詳しい感想は割愛するが、ここには人の技能がどのように習熟していくかが、細かく書かれている。
この本の定義に従えば、僕は26年以上、我流で釣りを行ってきたので、つまり【遊】の段階に長期間身を置いていることになる。
一応祖父や父に教わったことがベースになっているが、二人がでは達人だったかというと、多分違うので、つまり我流に毛が生えた程度なのだと思う。
【熟達論】によれば、我流が頭打ちになったときこそ、しっかりと【型】通りにやってみることで、次のステージに進めるそうだ。
てことで導入が長くなったが、今回の釣行は、特に疑義を挟まず、プロのアドバイスの通りにやってみることに決めた。
対象魚はなんとなく、カレイにする。確か去年、釣っていないから。今日はそんなお話である。
カレイ釣りの【型】を整理する。
↑今回はこの記事を参考にした。ここに書かれたエッセンスを、まずは素直に書き留めておく。
① カレイの時合は「マズメ時と干潮・満潮前後」!!
② 潮目や反流点をヒントに、起伏ある地形を探し出
せ!
③ アヤシイポイントを見つけたら、探って、待つ!見
込みがなければすぐに変える!
という感じ。今はこのそれぞれに、「なんで?」という問いは挟まないことにする。【型】をマスターするコツは、一旦丸呑みすることだからだ。
ということでまず、釣行に繰り出す時間を決めよう。
14日(日)がその実施日なのだが、マズメを狙いつつ、身体にも負担を掛けないとなれば、11時前後には仕掛けをぶち込んでおきたいと言える。
一応風速も確認したが、予報だと爆風というほどではない。(体感、4m以上で釣りは困難である)
ちょっとは期待が持てそうだ。ということでその他はあっさりと決める。餌は太めのアオイソメとバイオワーム、仕掛けは釣具屋で良さげなのを買うことにしよう。
ということでここからは、新年初釣りのご様子を書いていこう🌞
【型】通りやってみる。
秋穂の海は凪いでいる。さすがに無風では無かったが、そもそもこの場所に無風なんて期待していないので無問題。
さて。軽く寝坊したり、無駄にゆったり過ごしたりして、結果到着したのは11:35頃。潮はまだ引き始めというところで、好機を逃したようには感じなかった。
釣り人は先端に一人だけであり、何か撒き餌を打ち込みながら、ウキを付けた仕掛けを振り込んでいたように見えた。サヨリかな?
まぁ、僕の狙いはカレイ一本だ。ということでとっとと仕掛けを用意し、秋穂の海にぶち込んでいく。
先述の通り今回は、巻きながら抵抗を感じたら「カケアガリかな?」と思ってそこに仕掛けを置いたり、わざと海藻地帯のキワに飛ばしたり、型に従った。
意識を張っておけば、確かに地形の変化は仕掛けの重さで感知できる。ただ投げ竿の方はゴツ過ぎて厳しかったので、細かい把握はルアーロッドの方で行ったけど。
とはいえ基本は置き竿だ。アヤシイと踏んだポイントに数分置いて、誘いをかけたらまた待って、それでもダメなら回収、という風にした。
2本とも投げ竿を投下した頃に水面を見てみれば、潮もよく動いていることが判った。うむ、コンディション自体は悪くない。
・・ただ、竿にアタリが全く出ない。まぁ、冬だし、その辺は想定済み・・と思っていたが。
バイオをやられていた。あいつらを呼び寄せてしまったか・・。
海中の活性自体はあるようなので、ここからはバイオワームを除けてアタリを待つ。反応は無いが餌が消えるということを何度も繰り返し、そしてようやく・・・・
_人人人人人人人人人人人人_
> 明けましておめでとう <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
アブガルシアとワンピースロッドという、サビハゼのアタリすら逃さない竿なのに、それを揺らさず餌を盗るとは・・・その技量自体には感服する。
そして投げ竿の方も、回収してみると、白く細長い魚影が見えた。お、なんだこれ?
_人人人人人人人人人_
> 今年もよろしく <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
どうでもいいが秋穂のクサフグは色が薄めで、単純に綺麗だと思う。他の感想は特にない。
―ということでクサフグがめっちゃいて、50g持ってきたアオイソメをひたすら餌付けするような時間でありんした。
そういえば今日釣具屋に行った際、カレイ専用仕掛けがまだ1つも並んでいなかった。達人のナントカシリーズが欲しかったのにな。まだ時期じゃないのか?
とはいえ随分久しぶりの海釣り、それ自体が楽しかったので、ヨシ!としかな。
ただ、最近釣果に頓着しなくなった自分がいる。それって、釣りブログとして、どうなんだろう。どうでもいいか。
おまけ:【有料級(大嘘)】キャストが真っすぐ飛ばない僕でも、真っすぐ飛ばすコツを、遂に掴みました!!
恥ずかしい話だが、僕は投げ竿のキャストがめちゃ下手だ。謙遜でもなんでもなく、純粋に下手なのだ。どれくらい下手かというと・・・
ほぼ確実に、狙った地点から45°くらいズレて着水するのだ。それこそ、以下の図のように。
この現象にはずっと頭を抱えており、色々な基本動作の解説を読んだり、動画を観たり、素振りをしたり、我ながら努力を重ねてきたと思う。
実際去年は一時期飛距離と方角も安定していたのだが、今日は特にからきしダメで、投げる度に情けなさと苛立ちを感じる始末であった。
足の位置、腰の回転、腕の振り方・・・。色々と試したが、酷いときは60°くらい離れた所へ飛ぶ始末で、すごく投げやりになってしまったくらいである。
・・・・・だが今日、今度こそ、はっきりとコツを掴んだ。ずっと考えていたパズルが急に解けたように、1年以上悩んだことの解を閃いたのだ。
このコツを認識してから、気のせいじゃないことを確認するために3度ほどオモリだけぶん投げたが、いずれも綺麗に真っすぐ飛んだのだ✨
オマケに飛距離も安定して70mくらい出せた。真っすぐ飛ぶことが担保されているから、思い切り振れるというのもある。心理的抵抗が無いのはすごく大きい!
・・・ということで、そのコツが何なのか、誰かの役に立つかもしれないので、なるべく言語化して書いておく。
コツを掴むきっかけになったのは、振り込む際の竿の向きと、着底地点の関係に意識を向けたことだ。
さっきの図に、構えた際の竿の向きをプラスすると、こんな関係になる。(構え自体は、一般的なスリークォーターのつもりである)
なぜこの角度にしていたか。これは単に動画の受け売りであり、別に深い意味は無かった。なら、特に根拠が無いならいっそ、始点を変えたらどうかと、思い至った。
理論上、最初から竿を気持ち右に傾ければ、それに合わせて着水地点も左に回転するのではないかと思ったのだ。こんな風に↓
―この狙いは完全にビンゴで、ただこれだけなのに、真っすぐ飛ぶし、飛距離は出るしと、僕にとってイイことずくめだったのだ✨
本当に不思議な話だ。僕のフォームのバグは、腰の回転でも、膝の入れ方でも、肘を引く意識でも、どれでもなく、構えの時点における、竿の角度だったのだ。
気付いてしまえばしょうもないのだが、気付けないのがこういう”動作”というものだ。1年以上苦心惨憺したけれど、こうして報われて、めちゃ嬉しく思う。
さて。
ここからはそのバグの心当たりについて、ちょっと考察したことをまとめておく。ただ、かなりカタい文章になっちゃったので、どうでもいい方は飛ばしてくださいませ。
補足:僕的【熟達論】。
僕は小学4年から中3まで、野球をやっていた。そのときに身体に刷り込んだ所作は、もうそれをしなくなって18年くらい経つ今でも、身体に残っている。
打撃でも投球でも、野球は上半身と下半身の連動が極めて大切になる。下半身をバネのように使い、得た力を上半身に渡し、その力を使って打ったり投げたりする。
飛距離も球速も、連動によって生まれる力だ。つまり、あれは筋力や腕力ではない。そしてそれらを連動させるためには、本当に気が遠くなるほどの練習を積む必要がある。
僕自身、数えたことは無いが、5年で十万単位のバットの素振りをしていたのではなかろうか。
1日100回で、1年に36500回したことになるのだから、誇張された数字ではないだろう。一つ一つの心掛けを身体が覚えるまでやるとは、こういうことなんだと思う。
そんな風に、マメを何度も潰し、文字通り血が滲むような反復練習を経て身体が覚えた連動は、意識して忘れたり直したりできるものではないと思う。
確かに、投げ釣りの理想的なキャストは、達人が言う様なフォームなのだろう。だがそれに合わせて身体が覚えている連動のカンを変えることは、無理だと感じている。
試しにさっきシャドウピッチングをして確認したが、そもそも投げる動作をする際、僕は相手に対して、上から見れば右肘が135~145°くらいの角度になっていた。
そう、まさにこの構図と同じ。投げ釣りのフォームに合わせるのではなく、自分が既に持っているフォームにそれを合わせたら、すごくしっくりきたのも納得だ。
僕は物を真っすぐ投げたいとき、無意識に野球の動作を使う。角度が完全に刷り込まれている。それに伴い、下半身も連動しているのだろう。意識するのは難しいが。
特に球技をやっていた人は承知していると思うが、そのスポーツそれぞれには、別個で最適化された上半身と下半身の連動が存在する。
似ているが、それらはいずれも深いところで異なる。野球のスイングでテニスラケットを振ると、打ったボールがホームランになるように。
もちろん、投げ釣りのキャストにおける基本的な動作は、ひとつの【型】として覚えておくべき、有益なものだと思う。これが無ければ無茶苦茶に竿を振るだけで終わりだ。
しかしながら、一定の水準から先に行くためには、基本の所作自体の観察を通じて、自分が既に経験値として持っている動作とすり合わせる必要があるように感じている。
僕もまだ、今日の発見でそのきっかけに触れたに過ぎない。まだまだカスタマイズの余地はあるし、その余白があることをすごく嬉しく思っている。
ということで最後はなんかビジネス書みたいになったけど、これはこれで、ということで。じゃ、今日はこの辺で。
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